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(グレースノートより) |
1981年、とあるプロデューサーが、スペクター・イミテーションのサウンドで料理した曲を女性歌手に歌わせることを思い立ちました。カーペンターズが歌ったヒット曲を、ジューシーフルーツの女性ボーカリストであるイリヤが訳詞し、のちに多くの「戦隊ヒーローもの」の音楽を手がけることになる藤田太士がアレンジしました。
こうして生まれた原めぐみの「見つめあう恋」は、なかなかの佳作に仕上がっているように思います。とは言え、1960年代のアメリカでスペクター・イミテーションが続出した頃ならいざしらず、スペクター・サウンドまんまをシングル・レコードとして、日本の歌謡シーンに投入したのは冒険的でした。
B面「涙のメモリー」は、やはりジューシーフルーツの眼鏡のベーシスト・沖山優司が詞と曲を手がけており、さらにポップさを増したスペクター・イミテーションとして楽しめます。
(「れんたろうの名曲納戸」より引用 [引用ページ])
第2弾の「見つめあう恋」(81年)は、和製ウォール・オブ・サウンドに果敢に挑んだ問題作であり、われわれスペクター・マニアの注目するところとなったのであります。で、こっちの「見つめあう恋」は、オリジナルではなくて、ご存知ハーマンズ・ハーミッツの曲でございます。カーペンターズのヒット曲としても、よ〜く知られているところです。
さて、そのできばえでありますが、アイドル・ポップスとしては、上等のカヴァーといえるもので、ヒット・チャートの上位に躍り出てもおかしくない作品であります。ザ・ヴィーナスの「キッスは目にして!」がヒットした年ですから、話題になってもおかしくはなかったのですけどね。プロモーションがヘタだったのか、あるいは、曲がダンス・ナンバーでないのが、いまひとつの盛り上がりに欠けてしまった、のかもしれません。
では、ウォール・オブ・サウンド・イミテーションとしてとらえるとどうなのでしょう。
よくも悪くもステレオタイプでございました。常々、われらがスペクター君は「バック・トゥ・モノ」といってるでしょうが(`_')。
当時の担当プロデューサーだった中村トシオ氏のインタビューがVANDA誌23号に掲載されており、このレコードにも触れていて、たいへん興味深く読ませていただきました。ひとことでいえば、81年において、ウォール・オブ・サウンドというものがいかなるものか、理解できるアレンジャーやエンジニアがいない、というオトロシー状況だった、ということです。大瀧詠一、山下達郎両氏ががんばっていたにもかかわらず、です。同時に参考にしたスペクター作品はビクターの再発だった、という意味のようなことも語っておられます。
(「WALL OF HOUND」より引用 [引用ページ])
パソコンで検索してこのような素晴らしいジャケだと知り、「こりゃー欲しいな!」と思ったんですが、それが長い旅の始まりでした。
散々レコード屋を探して、ネットでも探しましたが、ない!
みつけた時には売れてしまっていたりと。
先日、ネットで探していた時に見つかり、即メールして購入。
嬉しい、というよりも肩の荷がおりた、という感覚(笑)
さて。そないな苦労はひとには関係ないんで、その間にわかった詳しい原めぐみさんの見つめあう恋、ちゅーシングルの詳細を。
曲はもちろん、ハーマンズハーミッツの日本語カバーです。
ぼくの大好きなカーペンターズもカバーしていて、その中でも好きな曲のひとつだったので、楽しめました。
ただ、この曲は当時歌謡曲の中でも流行っていたように思われる「オールディーズ風ウォールオブサウンド」ちゅーやつで、こいつには賛否あると思いますが、ここはひとつ、理屈をこねず持ち前の軽薄さを発揮して、「メチャイイ!」とだけ申しておきましょう!
あと、余談になりますが(これが長い)ぼくが特にびっくりしたのは、プロデュースしたひとが、あのKIDSレーベルの仕掛人だってーことです!中村俊夫さんという方で、なんと三遊亭円丈さんの恋のホワンホワンもこの方がプロデュースされております!!(これはかなりびっくりしました。)
あとこれはかなり重要なハナシなんですが、そのつながりでなのか、円丈さんのそれ収録のアルバム、リハビリテーションのカセットテープ盤(!)のみに、原めぐみさんの「離さないで」ちゅー名曲収録されちょるらしく、とても欲しい!!!!(誰かぼくにください)
(「killed by アイドル!〜Oh!多夢〜」より引用 [引用ページ])
(「忘れ得ぬ名曲・名盤」より)
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